インストール時に必ず作られるrootというユーザーは、システム管理用の特別なユーザーで、システムの重要な部分の変更や、ユーザーの管理など、一般ユーザーには禁じられている操作も行えるのだ。rootはLinuxシステムの中で全権を掌握しているといってもよい万能のユーザーなのである。これは、逆にいえば、rootとしてログインしていると、ちょっと間違えた操作をしただけで、システムに致命的なダメージを与えかねないということだ。ある意味危険なユーザーでもあるのだ。
そのため、たとえあなたが実際にシステムを管理する立場にあるとしても、Linuxのアプリケーションを利用するだけならば、ふだんは一般ユーザーとしてログインしよう。
あなたがrootとしてログインするのは、システムのメンテナンスや復旧をする、アプリケーションをインストール/アンインストールする、ユーザーを追加/削除する、など、システム管理上の実作業時のみにするよう心掛けたい。
ところで、Windows 95/98では、こうしたユーザーによる権限の切り分けがないため、ファイルを削除する方法さえ知ってれば、誰でも簡単にWindowsシステムに致命傷を与えられる。あなたが知らないうちに、誰かがちょっと間違っただけで、システムが起動しなくなってしまう可能性があるのだ。だが、Linuxではそうしたことはめったに起きない。たとえ初心者ユーザーがいたとしても、システムに支障をきたすようなことをする権限を与えはしないからだ。
最近では、家族がそれぞれのメールアドレスを持っていることも珍しくはないと聞く。家族内では、コンピュータスキルのバラつきがあるかもしれない。こういう時にも、システム管理者と一般ユーザーに分かれていることが意味を持ってくる。
家族みんなで1台のPCを使う場合などには、WindowsよりもLinuxのほうが都合がいいこともあるのだ。